カプチーノ現象

内向的自己回帰型排斥主義OL

命捨てられる花とは -花宵道中-

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恐ろしいのは、何となく眠れなくて3時までネットサーフィンしていると、突然、花魁というワードが出てきて、江戸から伝わる吉原の俗たる雰囲気、この生き様に至るまで1時間Wikiぃで調べてしまう。

 

そうして、アマプラで視聴。朝の8時半。しっかりとオールである。

 

めちゃめちゃ安達祐実がえっちだったってことは確かなんだけど、

それだけでなくって、

女郎の生きる道、過去とか、人間観がまざまざと表現されていて、重くのしかかった。

R18作品で敷居が高いってことは確かなんだけど、是非観て欲しい作品ではある。

 

吉原は、現代にも続く風俗街になっているわけで、江戸時代の花魁道中を代表するように、言葉を選ばずに言えば、煌びやかな女の園だと思う。

そこにいる女郎の生きた道標とは何だったのだろう。そこへ向かう男達の思惑、欲望とは何なのだろう。

 

外の世界を知らない朝霧が、吉原で煌びやかに生きる中に、いったい彼女は何を見出していたのか。

花魁について、ググれば直ぐだから暇なら調べて欲しいんだけど、そこにはしきたりや風習、習わし的なものが沢山あって。

女郎は格子の中で、今宵を床する相手を待つなかで、もしかしたら様々な意味で、彼女らは1つの美しい世界の中に閉じ込められてしまっているのかもしれない。

 

それは幸せなのかもしれないが、一歩外に出て仕舞えば、その外の世界の広さに、危険な美しさに酷く絶望してしまうのだろうか。

 

風俗は疑似恋愛とも時に比喩されるのだが、あくまでそれは「擬似」なのである。本物ではないから、本気ではないから、心が上下しない。恍惚することも、嫉妬することも、憎悪することも、悲哀することもないだろうに。

 

一度外の酸素濃度が高い空気を吸ってしまうと、一度花が咲いてしまう。その美しさと儚さに人は何故憧れていくのだろう。

 

そういった点、自分がもし、何も傷つく事がないとしたら?

それはその分、本気になっていないということなのだとしたら。

 

それが、風俗、欲望と美しさの狭間に在る世界を舞台にしているからこそ、酷く美しかった。

あと、まじで安達祐実が可愛い。